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映画「二十世紀少年読本」パンフレット(映像探偵社 \600 1989.11.23)


荒俣宏「少年でいる喜び、いられぬ幸福〜林海象の少年読本に寄せて」より
 僕の書いた小説『帝都物語』が映画化されることになったとき、僕自身が勝手に考えた最高のスタッフは、実相寺昭雄総監督による、林海象監督、あがた森魚音楽監督という顔ぶれだった。監督なんて何人いてもいい。たった一つ共通点は、少年であることにこだわれる性格を持っていること!...

...これをひとことにまとめた、ぼく自身と林海象との共通の友人である、あの聖アガタこと、あがた森魚の言葉を、ここに引用するぼくを、どうか祝福してほしい。
 あがた森魚がいつも発露させようと望んでいる三つのこと。それは−−−、
「二十世紀の少年的ロマンティシズムと、二十世紀の少年的ストイシズムと、二十世紀の少年的ナルシシズムの正当性」とである。もちろん、少年でいつづけるための条件はこの三つに尽きている。
 林海象は、そのような稀有の二十世紀少年の一人であり、サーカスの兄弟のうちの仁太にほかならない...

...『二十世紀少年読本』というタイトルを先に使ったあがた森魚も、やはり同じ気持ちで、いとしの第六惑星を「かえりたくないかえりたくない」と歌いつづける。
 僕も少年の文化であった昆虫採集や海中観察、そして図鑑づくりに、いまも熱中させてもらっている。
 たぶん、ぼくたちが創作を通じてたまたま少年でいさせてもらっていること。そこが林海象とぼくたちの共通点だと思う。ねえ、海象君。いつか三人で集まって、『昭和少年読本』を映画にしようよ、と約束したことを、どうか忘れないで。
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