キネマ旬報 2015年12月上旬号(キネマ旬報社 ¥850(税抜))
「『氷に花火 山口小夜子』 山口小夜子はなにもかにも透かして生きていたのだ。」(「読む、映画」)...山口小夜子がパリで華々しくデビューした1972年は、僕自身が「赤色エレジー」でデビューした年だった。その山口小夜子がプロデューサーの武藤直路氏と一緒に僕のコンサートに突然現れた。そのアンテナの早さ。僕のコンサートに来てくれた初めての異業種の有名人で、しかも世界的にブレイクした超売れっ子だったら、その日の驚きはわせ売れられない...