「荷風! vol.4」(日本文芸社 ¥838 2005年6月)
エッセイ「『赤色エレジー』その後...」ディレクターの三浦光紀氏に、どんなアルバムを作りたいのかと聞かれて「『赤色エレジー』の幸子と一郎の世界から広がる林誠一的ロマンティシズムの世界なんだ」と答えた。それは、一枚の音楽アルバムを作るというよりも、林誠一の世界から敷衍されたレトロモダンな日本近代絵巻のようなものを描きあげてみたい...という気持ちからだった。
簡単にいえば、林誠一の「赤色エレジー」の幸子と一郎の純愛世界から、日本近代に生きた、様々な形の時代の先駆者やアーティストやモダニストや庶民達までの姿が立ち上がってくる近代音楽絵巻のようなもの。
モチーフはいくつもあった...