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ニューミュージック・マガジン1974年2月号(¥250円)

松本隆「今ぼくたちをとりまく歌の"平凡"さ〜世紀末を飾る歌謡曲を創りたい」(特集 日本人の土着のうた)

はっぴいえんど解散後に作詞家、音楽プロデュースを始めた松本隆のエッセイ。
...それにしてもなんと膨大な音楽だろう。世界中のあらゆるジャンルの音を、独自のフィルターを通して吸収し、吐き出している。いったいどこからどこまでがその境界だかわからない。あがたは、陽水は、チェリッシュは、キャロルは、艶歌は、いったい歌謡曲なのか。かぐや姫は、チューリップがベスト1となり、じゃあ、はっぴいえんどは歌謡曲じゃなかったと言えるのか。答はない。YESでもNOでもどちらも正解だ...

...赤色エレジーから神田川と同せい時代がその兆しを見せつつあるが、今、時代は急速にもっと悪い方向へ雪崩れているはずだ...

...僕は今現在、あがた森魚のプロデュースをしているけど、あがたはフォークでもロックでもない。絶対歌謡曲なんだ。僕はわざとそう言ってるわけで、もうなんのてらいを感じる必要はないんだ。ただ今までの歌謡曲のパターンをぶっ壊してゆかなくちゃならないし、チューリップやかぐや姫はそれにいちおう成功したようにも思えるのだから。  だから、あがたのレコーディングは結局「世紀末」にピッタリピントを合わせなくちゃならんし、今のところそのもくろみはうまくいっているみたい。それにはやっぱり歌謡曲じゃなくちゃまずいんだ。...
ニューミュージック・マガジン1974年2月号(¥250円)
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