著書
エッセイ
対談/本人
関連記事
ネット記事
レヴュー
パンフレット
会報
販促冊子
雑誌広告

週刊時事1978年4月1日号(時事通信社 ¥130)

「ゲタバキエレジーのあがた森魚が2万5千円の豪華版LPでカムバック〜3枚組・おまけつき」
 オカッパ頭にチビたゲタをはいた気の弱そうな男が歌った「赤色エレジー」「清怨夜曲」なる曲がヒットしたのは昭和四十七年。その歌手の名は、あがた森魚。ついたキャッチフレーズが”ゲタバキ・エレジー”
これで、歌手としてガンガンやっていれば、ひょっとしたら、井上陽水や吉田拓郎ぐらいにはなっていたかもしれないのに、身の程知らずにというか、計算が甘すぎたというべきか、ヒット曲の印税(五百万円)で、「僕は天使ぢゃないよ」なる映画作りに走ってしまった...

... ところで、この豪華アルバムに、あがたが書いたキャッチフレーズだが、浅学のオイラには、何が何だか分からない。ちょっと紹介してみよう。
「みなさん、ここに書かれている文字が読めますか。これは日本語だと思いますか。もしみなさんがそう思い違いをなさっているなら、今すぐにほっぺたをつねってみるといいです」
 この手のキャッチフレーズは、アングラ芝居の一人よがりの自己満足以外の何物でもないものであって、単なるこけおどかしにしかすぎないのである。もっとも、あがたクン、小説なども書きたいと言っているそうだから、せいぜいガンバッテちょうだい。
 しかし、自己認識というか、自己限定できないと、多くの場合、自ら墓穴を掘ることになるのがオチというものなんだぜ...


週刊時事1978年4月1日号(時事通信社  ¥130)
inserted by FC2 system