BYWAY後志 No.18(BYWAY後志発行委員会 ¥1,080(税込) 2017.7)
玉川薫「あがた森魚の小樽」小樽文学館館長による、あがた森魚と小樽との関わりについてのコラム。
...あがた森魚が蘇らせた長い記憶の物語「或る港町は21世紀の海を見つめている」は、つぎのエピソードで結ばれている。「同じ日に入船小学校に入学し、同級生になった大事な友達のひとりだったO君が入船小学校から稲穂小学校へ引越ししていった。新任の教育への情熱に燃える佐藤敬子先生が担任したその一緒のクラスに彼は三カ月しかいなかった。
ところが先日、「藪半」という蕎麦屋で、マリア幼稚園で、入船小学校で、などという話に加わってきた店のご主人が、僕も入学して三カ月だけ入船小学校に居ました、と言い出した...