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萩原健太「70年代シティ・ポップ・クロニクル」(Pヴァイン ¥1,700(税抜) 2015.8.28初版)

「風街ろまん/はっぴいえんど」、「センチメンタル・シティ・ロマンス」、「鈴木慶一とムーンライダーズ/火の玉ボーイ」の項であがた森魚についての記述がある。
前者はニューミュージック・マガジン誌上で中村とうようが、あがた森魚や細野晴臣への批判を繰り広げていたのに絡めて、後者はあがた森魚と一緒にテレビに出て演奏をしているはちみつぱいにだんだん興味を惹かれていったということが書かれている。

「風街ろまん/はっぴいエンド」
...もはや、この音楽をロックとかフォークとか、既成の価値観の中で明解に分類することは不可能だった。はっぴいえんどは、このアルバムでフォークでもない、ロックでもない、歌謡曲でもない、従来の枠組みでは計り切れないポップな風景と色彩感に満ちた日本の音楽を、はじめてトータルな形でつくりあげてみせた。おなじころ、いっぽうで、たとえば吉田拓郎やあがた森魚あたりがビッグ・ヒットを放ち、いわゆる芸能界とは畑違いのミュージシャンが一般のヒットチャートへと進出する突破口を開いたりもしていた...

「センチメンタル・シティ・ロマンス/センチメンタル・シティ・ロマンス」
...そんな細野も含む元はっぴいえんどのメンバー周辺の動向を警戒の目で見守らなくてはいけない、と警鐘を鳴らしていた。根拠としてやり玉に挙げられていたのは、大手の渡辺プロダクション入りを果たしたあがた森魚や、歌謡界で積極的に作詞を手がけるようになった松本隆や、誰とは特定されていなかったと思うが大きな金額で大手に引き抜かれたと噂されているはっぴいえんど〜ティン・パン・アレー系のアーティストたち...

「火の玉ボーイ/鈴木慶一とムーンライダーズ」
...特に、ジーンズに下駄履き独特のビブラートかかった歌声で大正浪漫というべきか、昭和のノスタルジックな香りというべきか、妙に心に引っかかる哀歌を歌い綴るあがた森魚からは目が離せなかった。印象が強烈だったため、実際よりも多くテレビで目撃したような気になっているだけかもしれないが、とにかく彼の出演シーンは鮮明に記憶している...
萩原健太「70年代シティ・ポップ・クロニクル」(Pヴァイン ¥1,700(税抜) 2015.8.28初版)
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