東京人 2014年7月号(都市出版 ¥861(税抜))
特集「ガロとCOMの時代 1964-1971」●あがた森魚「自然主義漫画じゃなくて、ポップアートだった。」
...林さんの作品がすごいのは、四畳半のドラマを描いていながら、まったくもって自然主義文学風ではなかったということ。表現はむしろ、ポップアートに近く、まるでアンディ・ウォーホルが漫画を描いたような、感覚的な新しさがあった...
●林静一「仕事を放り出して読みふけった。」(あがた森魚についての言及はない)
●木全公彦「傑作、怪作、問題作......映画化された作品を味わう。」(「オートバイ少女」、「ねじ式」等のガロ関連の映画についてのエッセイ)
石堂夏央がかっこ良かった「オートバイ少女」。
...鈴木翁二の代表作「オートバイ少女に」惚れこんだあがた森魚が、自らのメガホンで一九九四年に映画化した。制作は月刊漫画『ガロ』、青林堂、ツァイトの三者による。配給はガロシネマ。つまりガロ初の映画なのである。ちょっと七〇年代の匂いのする小品だったが、原作の抒情と哀愁がうまく出ておらず、そのあたりは不満が残るものの、ヒロインを演じた新人・石堂夏央のバイクに乗る格好がなかなかサマになっていた...