キネマ旬報 2015年7月上旬号(キネマ旬報社 ¥850(税抜))
「『涙するまで、生きる』 「時代に悩んだ先輩たちが愛おしい」(「読む、映画」)...まだ半年前の今年の1月の、例のパリのシャルリ・エブド襲撃事件は世界を震撼させた(一年前にはアルジェリア人質事件も)。表現の自由、風刺のあり方。アラブ系のテロリズム。さまざまな現在が交錯した事件。ならばこの日本の現状、3・11以降、安倍内閣の政策方針、日米日中関係から内外で勃発する天変地異まで。この一見平穏な日常の中で、僕らは何者でいれるのか。戦後70年目の日本に暮らす我らは、ダリュやモハメッドの不条理やアンビシャスを多少なりとも解釈できるだろうか...